本日は、日弁連会長選挙の東京地区公聴会でした。
なかなかマスコミでも話題になってますね。
熱い戦い日弁連会長選、司法制度改革に影響も 2年に1度の日本弁護士連合会(日弁連)の次期会長選が例年になく注目されている。平成22年までに司法試験合格者を年間3000人に増やす政府目標に対し、各地の弁護士会から異論が相次ぎ、選挙の大きな争点となっているからだ。法曹人口拡大は司法制度改革の柱の1つで、選挙の結果次第では司法制度改革に影響を及ぼす可能性もある。
でもって、何でタイトルが(2)かというと、2年前の会長選でも公聴会に行かされたからです。ええ、今回も行きたくて行ったわけではなく、派閥の天の声が降ってきて、行かされました。
まあ、昨年夏からなぜか派閥の政策研究会の人口問題担当者にされたりして、今回もその流れで人口問題の観点からM候補、T候補に質問せいということで、例によって質問内容まで天から降ってきましたが、さすがに私も2年前と同じわけにもいかず、多少自分で手を入れて以下のようにしてみました。
これまでの公聴会でも何度となく質問されたこととは思いますが、法曹人口問題について、両候補に対し、掲げる政策の実現可能性の観点などからお聞きします。
M先生は、司法試験合格者数についての「2010年3000人」という数値目標について、「スピードダウン」という表現で見直しを主張されていると聞いております。また、法曹人口の適正規模についても時機を失せず提言すると言っておられます。一方で、T先生は、2010年3000人の数値目標を直ちに撤回すると主張されています。してみると、法曹人口について、当面の方向性では両候補に180度の違いがあるわけではなく、異なる点は、3000人の見直しあるいは撤回に関する具体的な手法についてのお考えだと思われます。
そこで、まずM先生にお聞きしますが、3000人に関し、スピードダウンという観点から見直しを図るという、非常に微妙な表現にとどまっておられることに対し、歯がゆい思いをしている会員も多いかと思いますが、なぜそのような表現にとどまらざるを得ないのかについての現状認識をお聞かせいただきたいのと、法務省の3000人見直しの検討開始の報道など政府の動向も踏まえた上で、4月以降、具体的にどのような行動を取って行かれるつもりか、そして法曹人口に関する最終的な着地点はどこを目指すべきかをお聞かせ下さい。
次にT先生にお聞きしますが、T先生のご主張は非常に明快で、正直痛快に思える部分もありますが、実際、会長に就任された場合、既に法科大学院が設立され、新司法試験が開始されている現在、どのように先生のご主張を実現するのかについて、今ひとつ明確でありません。仮に政府方針を撤回させるとして、どのような実現プロセスを取り、さらに法曹人口に関する最終的な着地点はどこを目指されているのか、お聞かせ下さい。
まあ、これでも見る人が見れば、私がどの立場から質問しているのかはバレバレでしょうが、それでも当初案の一方べったりの提灯質問からはずいぶんニュートラルに仕上げたつもりです。
それにしても、たしか2年前の公聴会は、200人程度は出席していたように思えますが、今回は見渡してみても半分程度しか出席者がおらず、弁護士人口問題で弁護士会が沸騰していると思いきや、会場の雰囲気は低調でした。特に人口問題に関して最も切実であるはずの若手の出席はほとんどないところがむしろ現在の弁護士会の議論の問題点を示しているように思われます。私もこうして呼ばれなきゃ行かないもんなぁ。
もう一つ、せっかく他の用事をキャンセルしてまで出席したのですが、今回は質問数が多いと言うことで、事前に届け出た質問を司会者が一方的に読み上げ、候補者が淡々と答弁するというスタイルで進行されたため、両陣営の支持者がヤジの応酬をする場面もなく、非常に盛り上がらないままに終わりました。ヤジがないのはいいとして、読み上げてくれるんなら、私が出席しなくてもよかったような…また騙された!
このエントリーのトラックバックURL:
/blog/mt-tb.cgi/170