本日まで、ある民事事件で証人尋問ラッシュが終わりました。
1月29日午後、31日午前、本日午前とたった1週間の間に尋問期日を3日も入れ、本人、証人併せて6人を尋問するという強行軍の日程でしたが、民事訴訟法の理想に従った天晴れな訴訟進行かというと、実は担当裁判官が転勤間近で無理矢理日程を詰め込まれただけという裏事情があります(^^;だからといって、弁護士会の選挙で忙しいときに重ねてくれなくてもいいのでは?と思わないではないですが…
私自身は、実は尋問は嫌いではありません。というより、結構好きな方だと自負しています。最近では、尋問で失敗したことはないという点で、控えめな私(?)としては、結構自信があります。というより、尋問というのは、弁護士が弁護士たる最大の見せ場であって、これを避けたがったり苦手とする弁護士がいるのがむしろ信じられないという気持ちです。
尋問の成功には、近道はありません。どれだけ事件記録を読み込み、関係者と打ち合わせを行い、事前準備を尽くしたかで8割以上成否が決まってきます。その場のひらめきやテクニックは残る2割に過ぎません。
しかし、私の見るところ、この事前準備を軽視しているとしか思えない相手方代理人が非常に多いのです。その結果、何が起こるかというと、何と相手方証人や本人が、主尋問の段階でばたばた崩れてくれてしまうことが結構あります。事前に裁判所に出した陳述書をなぞればいいはずの主尋問で、あろうことかいきなり違うことを言い出す方の何と多いことか。あまり崩れてくれると、反対尋問の前提がなくなってしまって、反対尋問の準備をした意味がなくなるのでは思うことさえあります。
とはいえ、本日までの3連発の尋問期日のあった事件は、実は被告が多数で私は脇役的な被告の代理人だったので、尋問すべきこともあまりなく、また持ち時間自体少なくて、聞いている時間の方が圧倒的に多かったため、非常にストレスのたまった時間でした。
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トラックバック時刻: 2008年02月06日 18:16