弁護士 豊崎寿昌

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「逮捕までするとは」とは(2)

2007年10月24日

「逮捕までするとは」とは(2)

16日の日誌の蛇足です。

本日、例の偽装牛肉コロッケ事件のミートホープ社長が逮捕されたそうですが。

ミートホープの田中社長ら4人逮捕 虚偽表示の疑い

田中社長は、問題発覚後の記者会見で「7、8年前から偽装していた」「毎日やっていたこともある」と認めた。道警による任意の事情聴取でも「自分が指示した」「混ぜればわからないと思った」などと、容疑をほぼ認めていたという。
道警と札幌地検は、引き続き詐欺容疑で立件することに力点を置いている。すでに多くの取引業者について「だまされた」とする調書を作成したほか、一部の業者からは被害届も受理している。さらに捜査を詰め、虚偽表示と詐欺の二つの罪で起訴する考えだ。

詐欺の外形的事実は既に明らかになっているし、被害者の「だまされた」という供述も得ているし、任意の取り調べで自白しているし、何で逮捕する必要があるのでしょうかね。少年調書事件で、朝日新聞が、逮捕の必要性があるのかと批判した根拠は、「任意の事情聴取に対し、容疑を認めていた。地検は「真相解明に必要」と言うが、逃亡の恐れなどはな」い、ということでした。しかし、 少年調書流出事件と違って、朝日新聞は、この事件の逮捕については全く疑問を呈しません。リベラルを自認する大マスコミがこのようなダブルスタンダードな論調では、まだまだ日本の「人質司法」の夜明けは遠いと言わざるを得ません。

日時 :
2007年10月24日 23:38
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(とよさき としあき)

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  • 東京弁護士会所属
  • 由岐・豊崎・榎本法律事務所(東京・八丁堀1丁目)パートナー

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