本日から遂に新会社法が施行になりますね。
かつての商法は、法制審議会での商法学者の立場が非常に強く、かなり体系だった法律でしたが、不況対策とグローバル化の影響から、産業界の要望がダイレクトに反映される傾向が強くなり、今回の新会社法に至っては、かつての体系とは相当異なるものになってしまいました。
よく言えば制度設計の選択肢が増えて、使い勝手がよくなったとも言えますが、「標準」がなくなったに等しいので、なんだか得体の知れない法律になってしまった感もあります。それに、従前と異なり「施行規則」に定められる部分があまりに多く、「木」は見えても「森」は見えにくい法律になったなあ、というのが旧商法で司法試験に合格した世代の感想です。
改正法施行前は、新会社法の内容解説が商売にされていましたが、今後は既存会社の「定款」変更がビジネスになるのですかね。私としては、個人情報保護法のようにしばらくは混乱が続くような気がするので、少なくともワンシーズンは様子見でかまわないように思いますが。
このエントリーのトラックバックURL:
/blog/mt-tb.cgi/61
岡山の弁護士です。研修委員会の委員長をしております。
会社法研修はいろいろやりましたが、アタマにはいらなくて困っております。
簡易裁判所判事の試験科目をみると六法-商法の5科目なんですね。憲法なくてもいいから商法いれてほしいと思っております。具体的に過去門とかはみてなくての感想ですけど。
投稿者 岡本 哲 : 2006年05月06日 11:01