本日、東京高裁がオウムの松本被告人の刑事事件で、決定で控訴を棄却したそうです。
オウム松本被告の控訴棄却 死刑確定の可能性
刑事訴訟法や刑事訴訟規則は、提出期限までに控訴趣意書が提出されなかった場合、裁判所は「やむを得ない事情」がある時を除いて決定で控訴棄却をしなければならないと定めている。
弁護団は3日以内に異議を申し立てることができる。異議審は、裁判を打ち切った手続きに誤りがないか、決定をした第10刑事部とは別の第11刑事部が非公開で審理する見通しだ。
(1)被告に訴訟能力があるかどうか(2)弁護団の行為を理由に被告から高裁での実質審理を受ける機会を奪う不利益を与える今回の決定は、憲法の保障する「裁判を受ける権利」を侵害しないかどうか――などが争点になるとみられる。
異議が認められれば公判が始まったり、被告の精神状態の治療のために公判停止となったりする可能性がある。退けられた場合、弁護側は最高裁に特別抗告できるが、これが退けられれば、死刑が確定する。一般的には、こうした異議や特別抗告が認められる例は少ない。
2月20日に裁判所の鑑定人が被告人の訴訟能力ありとする鑑定意見を出した時点で、裁判所がこのような結論を出すことは予想されていましたが、腑に落ちないのは、なぜ弁護人が控訴趣意書を出すと言明した日の前日にわざわざこのような決定をするのかです。なにか、あわてて決定を出したかのようないぶかしさが残ります。
何か、弁護人に控訴趣意書を提出されては困るような事情でもあるのでしょうか?正しい判断だという自信があるのなら、提出すると言っているものは受け取ってから、切り捨てればよかったのではないでしょうかね。
本日は、法友全期会の企画する春の法律相談会で、荻窪に行ってきました。
2003年の春に始まったこの法律相談企画、2003年の春に巡回方式で何カ所か行ってから、八丈島、蒲田で定期的に続けてきましたが、久々に他の地域に打って出ることにして、今回、荻窪、自由が丘、町田の3カ所で同時開催してみたものです。
本当は、私の自宅から一番近いのは自由が丘なので、そちらの会場の事務局担当のはずだったのですが………前日に、荻窪会場がパンクするほど予約が殺到し、スタッフが足らないので急遽荻窪に回されました。
それどころか、事務局、と言う役回りのはずが、行ってみたらしっかり相談担当を割り振られ、しかもなかなかしんどい1時間以上かかる相談案件を二つも担当してしまったため、終わった頃にはけっこう疲労困憊(うかつにも昼飯も食わずに行ってしまったため、結局飯抜き………)。
ま、相談会ですから、相談が多くて文句を言っているわけにはいかないわけで、逆に盛況ぶりに喜ばなきゃいかんのですが。
それにしても、別に無料の相談会ではないのに、これだけお客さんが来るというのは、まだまだ都内でも弁護士の敷居が高いという部分は残っているのだなあと改めて感じさせられます。
こうした眠っている法的需要を、いかにして掘り起こしていけるのかが、今後の弁護士会の課題でしょうね。
おかげさまで本日、40,000アクセスを達成しました。感謝。
別段何もしていない(というより、相変わらず更新が遅れ気味)のですが、このところアクセスが多いのは何故ですかね。