代表的なウイルス対策ソフト「ウイルスバスター」の更新ファイルのインストールでPCが起動不能になってしまうという23日の事件ですが。
このような事件を見ると、PC関係の自動アップデートという機能の便利さと裏返しの怖さを思い知らされます。「自動」は便利ですが、人的要因によるミスが介在してしまえば、ただの凶器です。
Windows95以後にPCを触るようになった人たちのかなりの部分にとって、PCは家電製品と同じように「完成された箱」であって、内部的なハード、ソフトの仕様はブラックボックスの状態です。それがいいのか、悪いのかは別にして、メーカーもそのような売り方をしています。
起動しないからと言って、PCメーカーサポートに電話をし、原因の切り分けができないままにサポートのアドバイスの言うままにHDDを初期化してしまった方の記事が新聞に出ていましたが、起動しなかった場合のデータの救出の方法も知らない方がPCを持つのがいいことなのか、あるいはそのような方法を教えられないサポートというものがサポートの役をなしているのか。
しかし、「利用者の復旧費用」のみ上限付きで補償するトレンドマイクロの方針、果たして通るんですかね。損害賠償請求をされた場合にはそこで上限を画することなどとてもできないと思われますけれど。