あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
早いもので、21世紀ももう5年目に入るわけですね。私が子供の頃に比べて、確かにパソコンや携帯、ネット社会、デジタル家電等は大きく進歩しましたが、一方でリバイバルを狙った企画ばかりが流行って、文化としては行き詰まってしまっているような閉塞感もあります。
法律家の目から言うと、数年前から司法改革と連動して、「法化社会」の必要性が高らかに唱われています。しかし、社会全体に法的な素養を受け入れる素地のないまま、単に立法を繰り返したり規制緩和を実行したりすれば「法化社会」が実現するものではないでしょう。
「憲法改正」論において、憲法が国家権力を縛る唯一の規範であることを忘れた見当違いの「改正案」が、国会議員から出てきてしまうところにも、「法化社会」の一番根底をなすべき「法の支配」が全く理解されていないことがわかります。法教育が一番必要なのは彼らかも。