またまた出張ネタです。
本日は、午後4時の法廷に出頭するため水戸地方裁判所土浦支部に行って来ました。写真をご覧のとおり、松の木が妙に立派なひなびた裁判所です(植栽の手入れに費用がかかってんだろうなー)。
ここの裁判官は、裁判官にしては珍しく直接自分で電話をかけてきたりして、親しみの持てる方なのですが、惜しむらくはどうも定時に事件が始まらないことが多い。前の事件が長引いてしまうのですね。
本日も午後4時の予定なのに、待てど暮らせど始まりません。
その間、私は裁判所の廊下のソファで待ってるしかないわけですが、相手方の弁護士は地元の方で、書記官室に「弁護士控え室にいるから呼んでくれ」と言い残して去っていきました。
地方の裁判所の「弁護士控え室」………それは、弁護士なら誰でも入れるというところではありません。私のようなよそ者の弁護士には敷居の高い、地元の弁護士のたまり場なのです。さらに地方の裁判所になると、「弁護士控え室」に弁護士会の職員がいて、事実上弁護士会の事務局兼談話室になっていたりします。
地元の弁護士は、裁判所に来ると書記官室に声をかけて、後は弁護士控え室に籠もってお茶を飲んでいたり、将棋を指していたりできるわけですね。でもって、書記官も勝手知ったるもので、自分の事件が始まると控え室まで呼びに来てくれたりします。
まあ、別によそ者の弁護士が絶対に入っちゃいけない訳じゃないでしょうが、多分気まずい思いをすることになるでしょう。てなわけで、よそ者の私はひたすら冷房の効かない廊下で待ち続けるしかないわけです(私も司法修習先の盛岡地裁の弁護士控え室だけは勝手が分かっており、未だに堂々と使っております。とはいえ、遠方なので、滅多に盛岡に事件で行くことはありません)。
逆に地方の弁護士にしてみれば、東京に出張した際に東京弁護士会の会員室を使うのは気まずいわけで、おあいこだとの反論もありそうですが、裁判所の中にくつろげる場所を持っている弁護士にはかなわないよなあ、と考えているうちに、30分ほど遅れてようやく私の事件の番が来たのでした。